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2022.03.25

もし地震が起きたら…倉敷市の地震の被害想定

2016年10月21日、岡山県と同じ中国地方の鳥取県にてM( マグニチュード)6.6(暫定値)の地震が発生しました。
最大震度は6弱を観測し、2016年11月21日時点で住宅の全壊12棟、半壊95棟、一部破損12,525棟が確認される大きな被害をもたらしました。岡山県は自然被害が少ない地域といわれていますが、全国的にも地震が相次いで起こっており岡山県も例外ではありません。

倉敷市では南海トラフ巨大地震を想定した「地震防災マップ」を作成しており、震度分布、液状化危険度などを公開しています。

本日は倉敷市が公開する「地震防災マップ」の中から一部を抜粋してご紹介しますので、もしもの場合に備えて今居住している地域、また今後居住を予定している地域の被害想定を把握しておきましょう。

南海トラフ巨大地震による震度想定

下記表は岡山県が2022年2月に公表した「岡山県地域防災計画」に記載されている、南海トラフ巨大地震で想定される各市区町村ごとの最大震度一覧です。
表をご覧いただければ分かるように倉敷市全体で震度6強の地震が発生すると想定されています。

倉敷市液状化危険度マップ

液状化とは地震発生時に、地下水位の高い(地下に水が滞留している場所が地表に近い)
砂地盤などが、振動により液状になる現象です。地震がおさまって地下水圧が下がってくると、
砂の粒子は徐々に沈降して新しい配列となり最終的には多くの場合、地表面は沈下します。
倉敷市液状化危険度マップでは液状化の危険度を3段階に分けて表示しています。

倉敷市津波ハザードマップ

ハザードマップは岡山県が2013年2月に公表したものです。マップ内では津波が起こった場合の浸水の深さを0.3未満、0.3~1.0未満、1.0~2.0未満、2.0~3.0未満、3.0以上の5段階で表記しています。
津波浸水深は、それぞれの場所ごとで津波により水面が最も高い位置に来たときの地面から水面までの高さを指します。津波ハザードマップはエリアごとに公開されていますので、現在の居住エリアや今後予定している居住エリアの被害想定を確認しておきましょう。

倉敷市全体図

玉島地区①

玉島地区②

水島地区①

水島地区②

児島地区①

児島地区②

茶屋町地区

マップの活用方法

津波ハザードマップの活用方法ですが、マップ内には津波が起こった場合の各エリアの避難場所や避難経路が下記の図のように表記されています。

ご自宅だけではなく職場やお子様の通う学校などもチェックするなど、万一の場合に備えて日頃から地震・津波対策を決めておくようにしましょう。

家づくりでできる地震対策

地震に備えるという意味では、そもそも「地震に強い家に住む」ということも大切です。
今住んでいる家、これから住む家で地震がきても大丈夫なのか気になっている方も多いのではないでしょうか。これからのために家づくりにおける地震対策も知っておきましょう。

耐震等級の高い家を建てる

家には「耐震等級」と呼ばれる家の強度によって等級に分類した性能表示があります。
耐震等級には1~3等級が設けられており、以下の様に分類されます。

基本となる等級が耐震等級1となります。

耐震等級1

耐震等級1は、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震(阪神・淡路大震災…M7.3、最大震度7に該当)に耐えうる強度を持つ建物のことを示しています。

耐震等級2

耐震等級2は、等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示しています。病院や学校等の施設と同等のレベルの住宅が当てはまります。

耐震等級3

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられるだけの性能がある建物のことを示しています。消防署・警察署等の施設と同等のレベルの住宅が当てはまります。

近年では東日本大震災や熊本地震など大きな被害が出ました。
南海トラフ大地震は、西日本全域で30年以内に約70~80%の確率で、M8~9レベルの地震だと予測されています。
では大きい地震に耐えるには、どんな家にするべきか。
大きい地震は余震も大きく、本震の前後に数回起こることもあるので、繰り返しの揺れに強い家がおすすめです。想定外の地震が起こることを考え、建物を耐震等級3にした上で、制震・免震も検討する必要があると考えます。

地震対策の掛け合わせ

地震対策は主に「耐震・制震・免震」の3つに分かれます。
先ほど「耐震」について触れましたが、これに「制震」「免震」を掛け合わせることで更に地震に強い住まいづくりを実現することができます。各用語は以下で解説します。

耐震とは…

住宅の構造体そのものの強度で地震の揺れに耐え、建物の倒壊を防ぐこと。柱と柱の間に筋交いと呼ばれる斜めの補強を入れたり、接合部分に金物を使用することで強度を高めています。

制振とは…

建物に揺れを吸収する装置を設置し、揺れや損傷を軽減させようとすること。柱と柱の間に、おもりやダンパーなどを使った制震装置を組み入れて揺れにくくしており揺れやすいビルの高層階などによく使われています。

免振とは…

建物と基礎との間に装置を設置し、地盤と切り離すことで地震の揺れを受け流すこと。耐震や制震より建物へのダメージが少なく、3種類の中では最も優れた地震対策で大きな地震がきても室内の家具は転倒しにくくなることが特長です。

まとめ

日本に住んでいる限りは地震のリスクが高く、揺れによる深刻なダメージを負うかもしれません。
倉敷市に住む方々は、地震だけでなく津波や液状化などの二次災害にも備える必要があります。

自分自身と大切な家族の命を守るために、住む場所の選び方や家づくり、避難の準備などできることは
たくさんあります。まずは各自で地域の避難場所や避難経路を把握することから始めましょう。

耐震等級3の注文住宅に興味がある方は、倉敷ハウジングの家づくりもご覧ください。
(すまいの性能:https://kurahau.co.jp/feature03/

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